「ボックス！」
百田尚樹
発行日
2008年6月19日
舞台は大阪
すぐ読める すぐ入れる
「モンスター」同様
抽象的な表現も観念的な表現も形而上的な表現も一切すがすがしいぐらいに排除されて
具体的な非常にわかりやすい表現のみが積み重ねられていく
もちろん中味はスカスカ（絶対褒め言葉）で
専門分野の話もくどいぐらいに懇切丁寧にわかりやすく書いてある
このスカスカさ具合がエエ按配なんやわ
読んでる自分の想像力や自己投影が「どうぞご自由に」と戸口が開放的なのでね
風通しが実にヨイ
そして勿論 題材もキャッチーで
進化の過程とかカタルシスの有様が「モンスター」同様
オモロイわけ
ザ・エンタテーメントしとるわけ
ほんでもって 全然押し付けがましくないわけ
これは万人に好かれる食いつかれる素晴らしく 巧妙で絶妙な文章力やと思います
ボックス!(上) (講談社文庫)クリエーター情報なし講談社上巻401ページ 通勤電車にて2日間で一気に片つく
この のんめり具合は 超オモシロ西村賢太小説以来です
もやし君が文武両道 修練で強くなっていく様
幼馴染の天才君が風のように軽やかにゲスなジョークを飛ばしボクシングをかっ飛ばす様
美人先生がボクシングの色々なことを学習し試合中継してくれる様
わかりやすいですが これなかなかの巧妙さなのです
そして青春小説です その軸は一切ブレません
見事です
今日の帰宅から下巻に突入します
ワクワク
ボックス!(下) (講談社文庫)クリエーター情報なし講談社