リオック(学名:Sia ferox)
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オバケコロギス 多摩動物公園 (Sia ferox - Tama Zoo 2013/02/09)
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多摩動物公園に飼育担当者泣かせのオバケコロギス
多摩動物公園(日野市程久保7)の昆虫園本館で現在展示中の「オバケコロギス」が、
展示レイアウトを壊すなどして飼育員を困らせている。
(立川経済新聞)
オバケコロギス(学名=Sia ferox)は、インドネシアに生息するバッタ目Stenopelmatidae科(日本には存在しない科)のバッタというよりはコオロギに近い昆虫。日本国内では「リオック」とも呼ばれている。9センチ近くになる大きな体と大きく強靭(きょうじん)な顎を持ち、かみつく力が非常に強いのが特徴。野生での生態はほとんど解明されておらず、普段何をよく食べるのか、いつごろ生まれてどの程度の期間生きるのかなども分かっていない。
同園に初めてオバケコロギスが来たのは2012年12月。展示を始めて2週間ほどは、ほぼ毎日レイアウト変更を余儀なくされたという。「日本の森に生息している『コロギス』と『クロギリス』という昆虫の生活を参考にして石や枝などを配置した立体感のあるレイアウトで展示を始めたが、枝につかまるどころか隙間に隠れてしまったり、地面に無理やり潜ろうとしてレイアウトを破壊したりと散々だった。朝になるといつも空き巣に入られた民家のようになっていたが、ある程度対策ができてからは週1回程度のレイアウト変更で済むようになった」と外国の昆虫コーナーの飼育を担当する渡辺良平さん。その後2カ月ほどでオバケコロギスが死に、展示は中止となった。
その後、昨年12月にオバケコロギスが再び来園。前回の飼育経験を生かし、展示ケースは、掘られたり隠れられたりしてもよいようあらかじめ潜りやすい位置を限定、高低差も無くし、造花を設置するなどの工夫を施した。しかし、展示開始の翌朝、展示ケース内には切り刻まれた造花の姿が。
「その翌日、巣らしきものを作り始め、落ち葉や床材としてケースの底に敷いたヤシガラチップを、器用に大顎でくわえて引き込んでいる現場にも遭遇。造花は落ち葉と同様、巣材として周辺の壁代わりにするには大きくて使いづらいため切り刻んだのでは。オバケコロギス側も住みよい居住空間形成のために試行錯誤していたようだ」と渡辺さん。
現在は、「水分を欲しがるのに、必ずと言っていいほど底に敷いている木のチップなどの床材で水入れ皿を毎日埋めてしまうことに頭を悩ませている」という。
「オバケコロギスの魅力は、日本の昆虫界の常識を超える大きさと、意外に愛嬌(あいきょう)のある顔つき、そしておもちゃのような質感。物に挟まって過ごしていることが多いので、造花の下やアクリル板の下などに注目して見てほしい。全く動いていないように見えるが、ちゃんと腹部が動いて呼吸している。基本的に日中は動き回らない昆虫だが、おなかがすくと突如動き始めるので、運が良ければ食事シーンにも遭遇できることも」
「21世紀になっても、まだまだ人間が知らないことはたくさんある。昆虫好きの方も嫌いな方も、日本のコオロギからは想像もつかない『オバケコロギス』の実物を見て、世界の広さを実感いただければ」とも。
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はるばるインドネシアから1匹のおばけが多摩動物公園昆虫園にやってきました。
昆虫の世界では、信じられないくらい巨大なものを「おばけ」と名付けます。今回来た昆虫の名は「オバケコロギス」。大きさを測ってみるとなんと体長85ミリもありました。世界最大級の肉食昆虫といわれる、バッタやキリギリスなどのなかまです。
この虫を見た男性職員の多くから「気持ち悪い」という感想を聞きました(筆者は大好きなのですが……)。ところが、女性職員たちの反応は意外にも「かわいい!」。女性から人気が出るなんてそんなまさかと思いつつ18日に展示を開始したところ、来園した一般女性の方からも同じような感想が聞こえます。言われてみれば、つぶらな瞳?にぬいぐるみのような丸みを帯びた体つきが、見ようによってはかわいいのかもしれません。
そのオバケコロギスですが、野生での生態はほとんど解明されていません。ふだん何をよく食べるのか、いつごろ生まれてどの程度の期間生きるのか、ということもわからないのです。
今回来た個体はすでに成虫なので、いつまでお見せできるかわからない期間限定展示です。今現在国内で生きている姿を見られるのは当園だけですので、ぜひ昆虫園に立ち寄って、その規格外の大きさと愛嬌のある?姿をごらんください。
(2012年12月21日)
オバケコロギスが帰ってきた!
ちょうど1年前の2012年12月、インドネシアから多摩動物公園に「オバケコロギス」がやってきました。コロギスはバッタやキリギリスのなかま。体長85ミリもある「オバケ」です。残念ながらしばらくして死亡。
そのオバケコロギスがふたたび多摩動物公園に登場しました。12月14日土曜日、昆虫園本館の2階で約10か月ぶりに展示再開。
大きなアゴ、コオロギをそのまま数倍の大きさにしたような外見が特徴です。
巨大な昆虫なのですが、隙間に挟まったり物陰に隠れたり潜ってしまったり……なかなか展示の正面には出てきてくれないため、見つけづらいかもしれません。ご来園の際は展示ケース内の隅や物陰をじっくり探してみてください。
(2013年12月14日)
オバケコロギスの巣作り?
多摩動物公園昆虫園本館で展示を再開したオバケコロギスは、迫力ある大きさが魅力である反面、頻繁に展示レイアウトを壊してしまう困った昆虫でもあります。隙間や穴を掘るのが好きなうえ、力も強く、重い石などでもない限り、たいてい動かされてしまうからです。2012年に飼育したときには、短い期間に何度もレイアウトの変更を余儀なくされた、飼育担当者泣かせの生き物でした。
そんなこともあり、今回は展示用のケースを準備する際、掘られたり隠れられたりしてもよいように、あらかじめ潜りやすい位置を限定させてみました。また、昨年は岩だらけの展示だったのですが、今年は少し緑を増やそうと造花(人工観葉)を設置してみました。
オバケコロギスを移してみると、予想通りこちらの意図した場所の周辺をうろつき始めたのですが、思わぬところで予想外の事態が起きました。
展示開始の翌朝、なぜか造花の半数が切り刻まれてケース中にばらまかれていたのです。造花が齧られたり、誤食されたりすることはよくあることなのですが、それはふつう草食昆虫の場合で、肉食傾向の強いこの種には考えにくいことです。しかも人工の植物をわざわざ切るなんて、担当者の私はハキリアリくらいしか見たことがなかったため、非常に驚かされました。
餌と勘違いしたとは思えないのですが、とりあえずその日は造花をすべて回収してようすを見ました。
翌日になると、オバケコロギスが落ち着き、ほぼ定位置の隙間でくらすようになりました。その際、昨年の個体では見られなかった、巣らしきもの(周囲をきれいに埋めた個室のような空間)を作り始めました。その日の閉園後、落ち葉や床材としてケースの底に敷いたヤシガラチップを、器用に大アゴでくわえて引き込んでいるところにも遭遇しました。
この一連の行動から、造花は落ち葉と同様、巣材として周辺の壁代わりにするには大きくて使いづらいため切り刻んだのではないかと考えました。
飼育担当者もレイアウトに苦慮しましたが、オバケコロギス側も住みよい居住空間形成のために試行錯誤していたようです。今後も観察を続け、この行動の詳細を解明していければと思います。
日中はなかなか動かない昆虫ですが、現在は新しい造花を展示に設置し、運がよければ切ったり巣に引き込んだりするようすを見ていただければと期待しています。
(2013年12月20日)
〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 渡辺良平〕
多摩動物公園公式サイト - 東京ズーネット