千葉通り魔事件、池間博也さんと同じマンションに住む男を取り調べ　

千葉県柏市の連続通り魔事件で、会社員池間博也さん（３１）を刺殺するなどした疑いが強まったとして、
柏署捜査本部は５日朝から、池間さんと同じマンションに住む２０代の男を任意同行し取り調べた。
容疑が固まれば逮捕する方針。

捜査関係者によると、マンションは現場から約２０メートルの至近距離にある。
男は事件に関係する重要な内容について話をしているといい、慎重に裏付けを進める。

事件は３日夜発生。池間さんは柏市あけぼのの市道で、ナイフのようなもので刺され死亡。
約１０分間に約５０メートルの範囲で、自転車の男性１人が切られてけがをしたほか、男性２人が財布や車を奪われた。

2014/03/05 17:36 【共同通信】

馬乗り、何度も刺す　柏連続殺傷刃物男、大声上げ

男は深夜、約十分の間に市道約五十メートルの範囲内で立て続けに四人の男性を襲撃した。目撃者の証言などから状況を再現した。　

「すいません、ちょっと」。サングラスにマスク姿の中背の男が帰宅途中の女性に声を掛けたのは午後十一時三十四分。
街灯はあるが人通りの少ない閑静な住宅街。「気持ち悪い」と感じた女性は駆け足で逃げた。

次いで男は自転車の男性（２５）の前に立ちふさがり、刃物を見せる。
「なんですか、お金ですか」。払いのけた男性が左手に軽傷を負った。

近くに住む会社員池間博也さん（３１）が殺害されたのはその直後。
池間さんと同じアパートの四階に住む男性（２４）は「おい、こら」という男の声に気付き、四階から市道に目を向けた。
刃物を持った男が池間さんともみ合っていた。
男が池間さんを刺すと、池間さんは前に倒れ込んだ。
男はすぐに背中に馬乗りになり、池間さんを何度も刺した。男は「ハハハ」と大声を上げていたという。

現場近くのマンションに住む女性会社員（２６）らが叫び声を聞いて外を見ると、血だらけの池間さんが路上に倒れていた。
数人の通行人が「大丈夫ですか」と声を掛け、近所の人が自宅から毛布を持ってきた。

救急車が到着し、ストレッチャーで運ばれたが、首や背中を複数回刺されており、病院で死亡が確認された。

男は救急車が到着するまでの間にも二台の車の男性を襲った。
「金を出せ。もう人を殺している」。
おびえる男性（４４）から財布を奪い、ワゴン車を盗んで逃走しようとしたが発進できずに断念。
直後に通り掛かった別の乗用車の男性（４７）が、倒れている男性を見つけて降りた隙に、車に乗り込んで強奪した。

急発進で現場から逃走し、一キロ余り離れたコンビニの駐車場で停車。
数分間車内にとどまった後、再び街の中に逃げていく姿を防犯カメラがとらえていた。
ちょうど日付が変わるころのことだった。

東京新聞