神戸女児遺棄 逮捕の男「黙秘します」…逮捕前に捜査員が容疑者宅訪問
神戸市長田区長田天神町で市立名倉小1年、生田美玲さん(6)の遺体がポリ袋に入って見つかった事件で、死体遺棄の疑いで逮捕された君野康弘容疑者(47)が兵庫県警の調べに「黙秘します」と話していることが24日、分かった。
また、県警は防犯カメラの映像などから不審者の絞り込みを進め、16日に不審者のひとりに挙がっていた君野容疑者の自宅を訪れていたことを明らかにした。捜査員が自宅に女児がいないことを確認したという。
県警によると、遺体が入れられたポリ袋は6つあり、切断されたとみられる頭部など体の一部が分けて入れられていた。袋からは君野容疑者の診察券、美玲さんが身に着けていたものと同一とみられるワンピースやサンダル、たばこの吸い殻も見つかった。吸い殻に付着した遺留物は、君野容疑者のDNA型と一致した。また、遺体と美玲さんの親のDNA型の特徴も一致した。遺体は傷みが進んでおり、一部は見つかっていない。
(産経新聞 9月24日)
君野容疑者、近隣と騒音トラブル絶えず 元自衛官、下着姿で周辺徘徊も
行方不明になっていた神戸市立名倉小1年、生田美玲さん(6)が遺体で見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された君野康弘容疑者(47)は、元自衛官という顔を持つ一方、最近は近隣住民との騒音トラブルなどが絶えず、警察沙汰になることもあった。
近所の住民らによると、君野容疑者は約25年前に2年間ほど、九州で陸上自衛隊の隊員として勤務していた。1〜2年前に引っ越してきて、神戸市の集合住宅に1人暮らしし、複数の住民に「ネコを譲ってほしい」と声を掛け、何匹かもらい受けていた。
事件が起きる前、下着姿で家の近くを歩き回る姿がよく目撃されており、同じ住宅に住む40代の男性は「睡眠薬を服用し、酒を飲んで壁をたたくので何度も騒音トラブルになった」と話す。
(2014.9.24 産経ニュース)
君野容疑者のアパートは、美玲さんの遺体が見つかった草むらからわずか約30メートル。市道から草むらに上がる階段沿いで、木造2階建ての2階に住んでいる。
美玲さんは約1年前からこのアパートを頻繁に訪れていた。住民の男性によると、美玲さんは猫が好きで、この男性が飼っている猫と遊ぶために来ていたという。君野容疑者も猫を飼っていたといい、「猫を通じて君野容疑者と美玲さんが顔見知りだった可能性がある」と話す。
関係者によると、君野容疑者は鹿児島県南九州市(旧川辺町)の出身。昨年5月に関西地方の刑務所を出所した後、アパートで1人暮らしを始めた。酒を飲むと荒れる性格で、階段で騒音を立てて他の住民とトラブルになることもあったという。
近くの60代女性によると、君野容疑者は仕事をしている様子はなく、平日の昼間にもよく見かけた。ラーメン店員の女性は、君野容疑者が朝から缶ビールを持ってうろつく姿を度々目撃。来店した君野容疑者から「ビールと漬物ちょうだい」と注文を受けたことがあった。別の男性(72)は「夏に上半身裸で歩き回っているのを見て不審に思っていた」と話した。
一方、付近のマンションに住む無職の男性(65)は「現場は分かりにくい場所なので、直感的に近くの人による犯行ではないかと思った。遺族のことを思うとやりきれない」と語った。集合住宅に住む女性(57)は「この辺りは普段は静かだが、空き家が多く、猫が殺されるなど不審者も多い」と不安そうな様子で話していた。
遺体が見つかった現場近くでは24日午前10時半ごろ、鑑識用具を持った捜査員十数人が、ブルーシートの中に入るなど慌ただしく出入りしていた。
君野容疑者は鹿児島県南九州市(旧川辺町)出身で、昨年5月ごろから現在のアパートで1人暮らしを始めた。最近は昼間から酒を飲んで近所をうろうろする姿が目撃され、近隣とのトラブルが絶えなかった。インターネットのサイトに「友達欲しい」と書き込むなど、孤独な一面も浮かび上がった。
君野容疑者は地元の小中学校を卒業後、県立鹿児島水産高校に進んだ。実家の近所の人は一様に「おとなしかった」と話す。70代の女性は「ニュースを見てびっくりした。無口な人で口をきいたことはない」と驚いた様子。同年代の女性も「小中学校が一緒だったが、とにかく印象がない」と振り返る。
親族らによると、君野容疑者は自衛隊員などの職を転々とした後、昨年5月に関西地方の刑務所を出所し、神戸市長田区のアパートに入居した。この頃、会員制交流サイトなどに「友達欲しい」「たいくつ」などと書き込んでいた。結婚相手などを募集するサイトにも登録していたといい、面識のある男性は「古いパソコンでやりとりをしていた」と話す。
君野容疑者は無職で、自宅近くの飲食店では昼間に1人で食事をする姿が度々目撃されていた。近所に住む女性(51)は「酒を飲むと乱暴になった」と言う。酔って自ら警察に電話し、「病院に連れて行ってくれ」と騒ぐこともあった。同じアパートに住む男性によると、君野容疑者が床を踏みならすので注意すると「散歩じゃ」と言い、自ら警察を呼んだという。
また、美玲さんが行方不明になった今月11日以降、君野容疑者が自宅のベランダでぼんやりしている姿が住民らに目撃されていた。遺体が見つかった草むらの辺りを見ていたという
(毎日新聞 9月25日)