障害者虐待の疑い、元施設職員の男逮捕 山口
山口県下関市の障害者施設「大藤園」に通っていた知的障害者を虐待したとして山口県警長府署は10日、山口県防府市西浦、元施設職員の無職、柳信介容疑者(35)を暴行の疑いで逮捕した。県警は施設も家宅捜索、柳容疑者が繰り返し虐待をしていた可能性もあるとみて調べている。
同署によると、柳容疑者は「被害者が作業をしようとしなかったのでやった」と容疑を認めている。
逮捕容疑は昨年2月12日午前10時ごろ、施設の訓練作業室で、通っていた下関市の男性(当時20)に暴言を浴びせながら、胸ぐらをつかんで体を揺さぶり、頭部を3回平手打ちした疑い。
施設によると、別の職員も通所者に「殺す」「ばか」などと暴言を吐いた疑いがあり、施設は弁護士を含む第三者委員会を設置、全容解明を進める。
大藤園をめぐっては、柳容疑者が男性を平手打ちするなど、施設内で通所者が虐待されている映像が5月にテレビで放送され、県警が捜査を開始。施設関係者が6月5日、暴行容疑で柳容疑者を刑事告発していた。施設は、4日付で柳容疑者を懲戒解雇した。
〔共同 2015/6/10 〕
「大藤園」虐待 告発映像3人以外も暴力か
山口県下関市の障害者福祉施設で虐待行為が行われていた問題で、立ち入り調査をした下関市が会見を開き、内部告発ビデオに映っていた職員以外にも「複数の職員が暴力を振るっていた」とする証言を得ていることを明らかにした。
この問題は、下関市の障害者福祉施設「大藤園」で、利用者に対する虐待行為が行われていたもので、施設の関係者が報道機関に映像を送って告発したことで明らかになった。
報道を受け、下関市は今月4日、立ち入り調査をし、全職員約20人から話を聞いていた。この調査結果について、下関市は8日に開いた会見で、虐待する様子が告発ビデオに映っていた職員3人以外にも「複数の職員が暴力を振るっていた」という証言を得ていることを明らかにした。
下関市は去年4月に匿名の情報を受けて以降、継続的に調査や指導を行ってきたが、その過程では暴力的虐待は確認できなかったと説明した。その上で、市の対応に改善の余地があることは認め、今後、外部の専門家を交え、今回の対応が適切であったか検討していく必要があるという考えを示した。
日本テレビ系(NNN) 6月8日