写真講義
LEZIONI DI FOTOGRAFIA
ルイジ・ギッリ
みすず書房とゆー出版社は ほんまにエエ本をよく出してくださいます
自分は写真集とかカメラマンとかにはほとんど興味をそそらないタチなんですが
たまたまPinteresutで発見したルイジ・ギッリに いささかショックと感動を受けて
「誰やねん?このLuigi Ghirriって?」ってちょっと調べたら
案の定 みすず書房様から こーゆーフェチ感こちょこちょくすぐりまくりの本が出とるやん
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とるものとりあえず アマゾンさんの古書をポチしまして
届きましたで「写真講義」
内容は さすがみすず書房としかいいようのない内容です
一気にさっさと読み進めません
言いまわしがまた糞めんどくさい言い回しなもんで 読み解き進めるのに
時間がかかり 眠くなったりして
DSを始めたりもします
でも みすず書房の本ですから
賢くなった気分になれます
実際は一冊読み終わっても全然賢く立派な大人になったりしないもんですが
気分です
そーゆームードなのです
みすず書房ってば
〈私の机の前には、ルイジ・ギッリの写真が掛かっている。
私は彼の写真が好きだ。
そして写真と同じくらい、彼が書くものにも心動かされる。
ルイジ・ギッリは最後の、真のイメージの開拓者だった。
そして間違いなく、20世紀写真の巨匠のひとりだ。〉
――ヴィム・ヴェンダース
〈ギッリの写真に対する根本的な考えは、愛着を投影することである。つまり、私たちの内面がそちらの方へ向かうような、そういうものとの出会いとしての眼差し〉
――ジャンニ・チェラーティ
捨てられない絵葉書のような、密やかなイメージを撮りつづけた写真家ルイジ・ギッリ(1943-1992)。その何気ない一枚の背後には、イメージに捉われ、イメージを通して思考する理論家ギッリがいる。自らの撮影技術を丁寧に示しながら、写真の魅力を熱く静かに語りかける。イタリア写真界の無名の巨匠がのこした最後の授業。
「多くの人が写真はもはや時代遅れ、ビデオ、映画、新しい表現体系、デジタル映像に追い越されてしまったと言うのは偶然ではありません。けれども私は、写真にはそうしたすべてを超越し、まったく異なる仕方で世界と関係を築く力があると信じています。かつて写真は、何かを知るため、あるいは何かを肯定し、応えを提供する表現でした。現在ではそうではなくなりつつあります。しかしたとえそうでも、やはり写真は、世界に対して問いを投げかけるための言語であり続けています。かならずしも応えを得られるわけではないかもしれませんが、写真にはまだこの偉大な潜在能力があると思います。私は人生で、外部世界と関わりながら、まさしくこの方向に向かって歩んできました。決して問いの応えは見つからないと分かっていますが、問いを投げかけることをやめるつもりはありません。なぜなら、このことがすでにひとつの応えの形だと私には思われるからです」
(本書「自分を忘れる」より)
目次
好事家(ディレッタント)かもしれない私の情熱
自分を忘れる
探究
カメラ
実習
露出
「見えていたように撮れていない」
歴史
透明さ
敷居
自然のフレーミング
光、フレーミング、外部世界の消去
音楽のためのイメージ
ルイジ・ギッリ
Luigi Ghirri
1943-1992。レッジョ・エミリア県スカンディアーノ生まれ。写真家。コンセプチュアル・アーティストたちとの共同制作をきっかけに写真を始める。アジェ、ウォーカー・エバンス、アンドレ・ケルテスらの影響を受け、1973年より本格的に写真制作に向かい、実験的な写真表現を探究。1980年以降は、主にイタリアの風景と建築、とりわけ生涯暮らしたレッジョ・エミリア周辺の風景をテーマに活動。建築家アルド・ロッシとの共同制作や画家ジョルジョ・モランディのアトリエ撮影など、室内のテーマにも取り組んだ。また展覧会や本の企画者としても才能を発揮し、1977年には、妻パオラ・ボルゴンゾーニ、ジョヴァンニ・キアラモンテらと共同で出版社Punto e Virgolaを設立、出版者として同時代の写真家の作品集づくりにも尽力した。主な写真集に、『コダクローム』(1978)『エミリア通りの散策』(共著、1986)『雲の輪郭』(共著、1989)『モランディのアトリエ』(2002)『スティル・ライフ』(2004)などがある。1992年、自宅兼アトリエのあるレッジョ・エミリア県ロンコチェージにて急逝。享年49。
みすずさんの本
ジャコメッティ/矢内原伊作 2012年
「ロスコ 芸術家のリアリティ」にとっつかまったん 2009年
株式会社みすず書房は、哲学、科学、心理学、現代史、西洋史、社会学などの専門書を中心にした出版活動を行う学術出版社である。旧社名は美篶書房