ナンペイ事件で新事実 男性が周囲に「強盗でも」
20年前、東京・八王子市のスーパーで女子高校生ら3人が殺害された事件で、
現場に残された指紋の一部がほぼ一致した男性が
「強盗でもやりませんか」と周囲に持ち掛けていたことが分かりました。
1995年7月、八王子市の「スーパーナンペイ」で、
矢吹惠さん(当時17)ら3人が拳銃で撃たれて殺害されました。
現場に残された粘着テープから指紋の一部が採取され、
すでに十数年前に死亡した事件当時40代の会社員の男性とほぼ一致しましたが、
その後の捜査関係者への取材で、この男性が周囲に「強盗でもやりませんか」と持ち掛けていたことが新たに分かりました。
また、男性の元同僚に暴力団関係者の存在が浮上していたことも分かりました。
この関係者は、知人に「拳銃を預かってほしい」などと相談していたということです。
男性は生前、任意の聴取に対して「事件当日はソフトボール大会に行っていた」とアリバイを主張していました。
30日で事件から20年になりますが、犯人の特定には至っておらず、警視庁は広く情報提供を求めています。
(テレビ朝日系(ANN) 7月30日)
その後の「スーパーナンペイ事件」
八王子スーパー強盗殺人事件
1995年7月30日
東京都八王子市
「スーパーナンペイ事件」
<ナンペイ事件>粘着テープから指紋 10年前死亡の男か
東京都八王子市大和田町4の「スーパーナンペイ大和田店」事務所で1995年7月、女性3人が射殺された事件で、被害者の女子高校生2人が縛られた粘着テープから指紋の一部が採取され、約10年前に60代で病死した日本人の男の指紋とほぼ一致していたことが警視庁への取材で分かった。同庁八王子署捜査本部は、この男が実行犯の可能性もあるとみて、銃の入手が可能だったかなどを調べている。拳銃を使った残忍な手口で世間を震撼させた凶悪事件は、発生から約20年を経て大きく動き出す可能性が出てきた。
同庁幹部によると、被害者の都立館高2年、前田寛美さん(当時16歳)と桜美林高2年、矢吹恵さん(同17歳)は粘着テープで口をふさがれ、2人一緒に手を縛られていた。
警視庁は最近になって、このテープに残っていた指紋について特殊な液体や剥離剤を使ってはがし、採取することに成功した。この指紋を1000万人以上とされる指紋データベースと照合した結果、事件当時、東京都の多摩地域に住み、約10年前に死亡した男の指紋とほぼ一致していたことが分かった。
指紋は被害者やこれまで捜査に当たったすべての捜査員のものとも一致しておらず、犯人が女子高生2人を縛った際に付着した可能性があるという。指紋は鑑定する12点が全て一致すると同一人物と判断される。粘着テープから検出されたのはうち8点で、8点について男の指紋と一致したという。
(毎日新聞 2015年2月18日)