風間死刑囚の絵画展、23日から都内 想像の物、拘置所の鉛筆で表現
1993年の埼玉愛犬家連続殺害事件で死刑が確定した風間博子死刑囚(59)の挿絵原画展が
23、24日、東京都新宿区の「無何有(むかう)」で開かれる。
関係者は「原画展を通じて多くの人に知ってほしい」と呼び掛けている。
風間死刑囚は夫の共犯として95年に逮捕され2009年、最高裁で上告が棄却され、死刑が確定した。
風間死刑囚は拘禁状態の中、独学で絵を描き、都内で開かれている「死刑囚表現展」などに作品を出品してきた。
使用する道具は、拘置所内の売店で販売している鉛筆やボールペン、半紙など。情報が遮断された空間の中で物の形や風景を想像し、
綿密な表現で一つ一つの作品を仕上げている。
今回の挿絵原画展では、蜷川泰司さんの小説「迷宮の飛翔」に使われた原画16点とその他の作品を展示する。
蜷川さんが風間死刑囚の作品に圧倒され、挿絵を依頼。支援者を通じ小説の原稿や原画のやりとりを行ってきた。
迷宮の飛翔クリエーター情報なし河出書房新社
展示は23日午後1時から同8時、24日午前10時から午後8時。
同日とも蜷川さんとノンフィクションライター深笛義也さんのトークイベントが行われる。
問い合わせ先は、同死刑囚の支援会(電話090・8726・4722)へ。
(埼玉新聞 2016年4月23日)
埼玉愛犬家連続殺人事件
1993年(平成5年)
埼玉県熊谷市周辺
どうやって人間を透明にするのか、俺たちのやり方を見ておけ 「愛犬家連続殺人」2被告の死刑確定
愛犬家連続殺人 (角川文庫)クリエーター情報なし角川書店
共犯者 (新潮クライムファイル)クリエーター情報なし新潮社
風間博子
1957年(昭和32年)2月、熊谷市生まれ。「アフリカケンネル」の登記上の社長。寡黙だが、気が強い女性。いわゆるお嬢様育ちで、大の犬好き。関根元と知り合うまでは真っ当な暮らしを送っていた女性であったとされ、保育士をしたり、土地家屋調査士であった父親を手伝うため、測量の勉強をしていたこともあった。若くして結婚し、実子を二人儲けたが、前夫とは離婚している。関根元との結婚後は、刺青を彫らされたという先妻らに対抗し、背中に龍の刺青を彫るなど、関根元との一体感を深めていった。ブリーダーとしても成長し、また、ドッグショーでは関根元に代わってハンドラーを務めるなど、表舞台に立つことが多かった。
浪費の激しい関根元とは対照的に、金銭管理能力に優れていたことから、「アフリカケンネル」の経理を担当していた。関根の税金滞納から逃れるために偽装離婚をし、関根元の代わりに風間博子が形式的に社長に就任することになった。店の資金面の一切を掌握していたことから、金銭をめぐる一連の事件に深く関与していたとされる。中でもB・C事件では、殺人現場に同席したほか、遺体の解体にも携わり、手馴れた作業だったという。
逮捕後、比較的早い段階から自供を始めたXに対し、風間博子は黙秘をほぼ貫き通した。しかし、残された犬や家族の話題になると途端に涙ぐむという二面性を見せ、捜査員を困惑させたという。
(yourpedia)