「棺に跨がる」
西村賢太
棺に跨がる(『文學界』2012年5月)
脳中の冥路(『文學界』2012年7月)
豚の鮮血(『文學界』2012年11月)
破鏡前夜(『文學界』2013年2月号)
久しぶりに秋恵もん しかもマトメてっつーのがありがたい
途切れ途切れだと個々のエピソード忘れがちやもん
西村賢太のライフワークになるかと思いきや、今回で秋恵もんはオシマイとゆー噂
そして 今回はいつもと趣が少し違うよーな気がします
いつものユーモア感がなく 痛切
秋恵さんにも不穏感が漂ってま
軽やかさと愛嬌がない
能面
いよいよ別れが近づいてきた悲しい予感がべったり付いて回る
好きな人と別れるのは辛いですからね
しかも 自分の治すに治せない性癖が原因だった日にゃ 後悔先立たず 以外のなにものでもありません
薄々と あの時のあれがきっかけで あの時のあれが決定打でって・・・
秋恵さんの最後の笑顔が恐ろしい
用意周到な脱出計画
皆さんも見に覚えがあるでしょ 別れの前兆 悲しみの前ぶり DVがなかったとしても
それを ほじくり返して見つめて客観的に描写するっちゅーんはなかなかにキツイことやと思います
でも私小説家はそれが仕事ですから 仕方ありません キツイ職業やと思います
自分は 過去の人間関係をあまり客体視したくありません
棺に跨がる (文春文庫)クリエーター情報なし文藝春秋