生活保護費を徴収する宗教法人
2015
路上で生活している人などの受け入れ施設を無許可で建築し、
入居者から不当に利益を得ていたとして、
さいたま市は東京・足立区の宗教法人に対し、
いわゆる「貧困ビジネス」を規制する条例に基づき、
新たな受け入れをやめるよう行政処分を行いました。
処分を受けたのは東京・足立区鹿浜にある宗教法人「善弘寺分院宗永寺」です。
さいたま市によりますと、善弘寺分院宗永寺は路上生活者などを受け入れる施設を
市の許可を受けずに岩槻区内に建築し、
少なくともことし10月以降、入居者が受け取る生活保護費などから不当に利益を得ていたということです。
さいたま市はおととし、生活に困った人を対象にした質の悪いサービス、
いわゆる「貧困ビジネス」を規制する条例を全国で初めて制定していて、
この条例に基づき、善弘寺分院宗永寺に対し、
新たな入居者の受け入れをやめるよう行政処分を行いました。
この条例に基づく行政処分は初めてだということです。
善弘寺分院宗永寺は各地の公園などで路上生活者に声を掛け、
施設には現在60人余りが入居しているということで、
さいたま市は詳しい運営の実態を調べることにしていますが、
これまでのところ、法人の代表者と連絡が取れず、事情を聞けない状況だということです。