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「貧乳はすばらしい」2012 井上貴志

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インターネットのブログを通じて知り合った女子児童や女子生徒とわいせつな行為に及び、
その様子を撮影したとして、
大阪府警は13日までに、強姦(ごうかん)や児童買春・ポルノ禁止法違反などの疑いで、
北九州市戸畑区沢見、 無職井上貴志容疑者(42)=公判中=を逮捕した。

サイバー犯罪対策室によると、容疑を認め、「小中高校生約40人と関係を持った」と供述。
押収したパソコンには 約50人のわいせつ動画が保存されており、
府警は被害者のうち7都府県に住む当時11~16歳の10人を特定し、 6回にわたり同容疑者を逮捕するなどした。10人中7人は13歳未満の小中学生だった。
 
逮捕容疑は2012年7月、
大阪府内の中学1年の女子生徒(12)と府内のホテルで行為に及び、ビデオで撮影した疑い。 

(時事通信 2013年3月13日)





抱き撮り男“貧乳狩り”鬼畜手口「興奮が忘れられなかった」

2012年9月21日、福岡県北九州市戸畑区に住む井上貴志被告(42)は、大阪府で強姦と児童ポルノ禁止法違反(製造)容疑で逮捕された。その日の早朝、少女Aと会い、“目的”を果たし終えて彼女の自宅付近を歩いていた午後4時、大阪府警の警察官に呼び止められての逮捕劇だった。全国紙社会部記者が事件の概要を解説する。

「井上はブログを書き、そこにアクセスした11~16歳までの少女にわいせつな行為をしたり、その様子を撮影していた。大阪府警サイバー犯罪対策室と旭警察署が捜査し、『40人とセックスをした』との供述も得たが、立件・送致できたのは10人でした。被害者の地元に出かけて行き、犯行を繰り返した結果、現場は7都府県に及びました」

 井上被告は、せっせと撮り集めた淫らな画像を蓄えており、押収された自宅パソコンなどからは動画約50ファイルと約6000枚もの写真が発見された。分析の結果、約50人もの少女が毒牙にかけられていたことも明らかになったのだ。今回の報道を受けて、井上被告は近隣住民に、パソコンが得意であると言いながらこう吹聴していたという。

「IT系の会社に就職するために勉強をしている」


 しかし、周囲に伝えたこととは逆に、パソコンに向かった目的をこう供述しているのだ。

「インターネットで児童ポルノを見ているうちに、女子中学生に興味を持った。写真だけでなく生身の裸を見てみたい」

 彼がキーボードに叩きつけたドス黒い欲望を大阪府警捜査関係者が語る。

「井上はネットで、女子中高生とセックスできる方法を検索して、徹底的に研究していました。まず、中高生のブログに頻繁にアクセスし、学んだ知識を駆使し、彼女たちの興味を引く言葉を使ってコメントなどでやり取りをしていました」

 そして、07年、彼はついにある女子高生とセックスをすることに成功する。取調室で井上被告はこう漏らしたという。

「その興奮が忘れられず、ロリコン趣味にハマってしまった」

08年には「貧乳に癒されて」「貧乳は素晴らしい」「朝ぼらけ」というタイトルのブログを開設するまでになった。サイトを巡回し、悩みのある女子中高生のブログを見つけては、こう語りかけた。

「自分もブログをやっているので見に来てね」

 こうして、みずから張り巡らせた巣の中に獲物を誘い込んでいったのだった。


近隣住民の一人は今回の井上被告の犯行について驚きを隠さない。

「身長は180センチで、年齢よりはるかに若く見えます。中肉中背で、車とバイクを所有しています。髪型も身なりも普通で、挨拶の受け答えもよかった。大阪府警の車が家から大量の荷物を運び出しているのを見て、頭のいい人だから、パソコンでの金融犯罪でもしたのかと思っていました。まさか、女児相手の犯罪とは‥‥」

 井上被告には母と妹がおり、妹はすでに結婚。叔父が所有する家に住み、10年ほど前には成人の交際女性もいた。大阪行きを告げた時、彼は笑顔でこう挨拶をした。

「住んでいないと家がボロボロになるので、母が移って来るかもしれません。よろしくお願いします」

 みずからの性癖を悟られないよう徹底してウソをつき続けた井上被告を、不審に思う近隣住民はいなかった。しかし、ある心理学者は解説する。

「幼児性愛好者の多くは、実社会の中では優しく真面目です。そうしたオモテの顔が女児たちに信頼を与え引きつけるのです」

 一方、少女たちには、サイトで親身に接してくれる井上被告以外、相談相手がいなかったのだろうか。少女の現代事情に詳しいジャーナリストの丸山祐介氏が解説する。

「数名のグループ内だけで友達関係を続ける若い子たちが多いのです。『自分だけ仲間ハズレ?』と思う疑念が生まれた時に、メールを使えば顔を合わさずにコミュニケーションを取れ、相手側の答えによっては解消します。狭い範囲で人間関係が濃密になっているのが第三者に相談する原因で、社会問題といえばそうですが、初歩的な人間関係の問題と考えます」


相手の話を聞く人間が少ない時代に悩める少女たちが次々と毒牙にかかったのが今回の事件と言えよう。

前出・丸山氏は今後の対応こそ重要だと主張する。

「警察はネットや携帯の履歴、そしてハメ撮りを確認して女児を特定していると発表している。このことでいちばん傷つくのは間違いなく女児です。秘め事を見られたとなれば、そのことにショックを受ける子が出てきてもおかしくありません。“セカンドレイプ”にならないように、捜査関係者には注意してもらいたい。性に絡んだ事件の場合には、事前の対策は難しいのです。何か起きても受け入れる関係性を親子間で築いておくことが重要で、間違っても『汚れている』などと、伝わるような対応はしないことです」


食い物にした被害者を使い、井上被告は、ブログの内容をますます充実させていったという。捜査関係者が語る。

「ブログには、撮影時に使ったコスプレ衣装、大人のおもちゃの写真。女児とのセックスの感想や、行為の様子が書かれていた。成人の他に、性に関心のある小中高生たちが集まり、感想などを書き込んだ女児と接触し‥‥ということを繰り返していたのです」

 井上被告はブログの反響にご満悦のようで、誇らしげにこう供述したという。「『貧乳は素晴らしい』が10万、『貧乳に癒されて』が3万、『朝ぼらけ』が7000アクセスだった」

 暗い情熱を傾けて作った3つのブログだが、内容はほぼ同一で児童ポルノ禁止法に違反するため、現在ではその痕跡も含めて全て消去されているが、前出・捜査関係者はこう語るのだ。

「押し寄せるアクセスの中には児童も多くいました。彼女たちの井上に対する印象は『優しいおじさん』で、家庭や性の悩みを真摯に聞いて、対応していたようです。『たかしさん』を名乗り、仲よくなるとメールでのやり取りをして会うように持っていったのです。しかし、その活動は大阪府警のインターネット・ホットラインセンターに通報されることになり、任意で調べた時に携帯電話から幼女の裸の写真が見つかり、捜査対象となりました」

 忍び寄る大阪府警の追跡の手を察してか、逮捕直前、井上被告は近隣住民にこう漏らしていた。


「大阪のほうで仕事が見つかったので、あっちに引っ越してしばらく帰ってこないかもしれません」

 逮捕時の職業は無職で、就業と失業を繰り返していたという。捜査を通じて冒頭の少女Aに行った卑劣な内容も明らかになった。

「昨年7月に大阪府内のホテルにAさんと入りました。その後、彼女の裸や、局部を指で広げさせた写真を撮影したのです」(前出・捜査関係者)

 少女Aはのちにこんなメールを知人に送っている。

「処女を喪失した。42歳の男とセックスをした」

 取り調べに素直に応じ、受け答えもしっかりしているという井上被告だが、被害児童との間では「合意であり、お金も払っていない」ことを主張しているという。しかし、前出・捜査関係者はこう反論する。

「Bさんは言葉巧みにホテルに連れて行かれ、入って撮影するところまでは合意しました。井上が行為に及ぼうとすると嫌がったのですが、彼は無理やりわいせつなことをした。そのショックで、のちにBさんは手首を切ってしまったのです」

 一連の犯行からどの程度の量刑になるのか。日大名誉教授(刑法)の板倉宏氏はこう分析する。

「今回の犯罪の場合、最高で懲役30年ですが、現実的には懲役15年くらいの判決が下されるでしょう」

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