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ジェームズ・マティス

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ジェームズ・マティス
ジェームズ・N・マティス( James N. Mattis、1950年9月8日 - )




所属組織
Seal of the United States Marine Corps.svgアメリカ海兵隊

軍歴
1972 - 2013

最終階級
US-O10 insignia.svg 海兵隊大将

通称
「カオス」、「戦う修道士」、「狂犬マティス」




国家安全保障担当の大統領補佐官に就任するフリン元国防情報局長官に続き、トランプ次期大統領は1日、マティス元中央軍司令官の国防長官指名を明らかにした。異例の軍人重用に、外交政策で軍事力を重視する傾向が強まりかねないと懸念する声もある。

 国防長官選びでは他に、キーン元陸軍参謀次長や、イラク、アフガニスタンの駐留米軍司令官を歴任した軍出身のペトレアス元中央情報局(CIA)長官らの名前も候補に上がった。現在選考が続いている国務長官人事でも、ペトレアス氏が候補に残る。国土安全保障長官にはケリー元南方軍司令官が浮上している。

 軍人重用の傾向について、米紙ニューヨーク・タイムズは「強い人間をそばに置いておきたいというトランプ氏の好みを反映している」と指摘する。一方で、共和党政権の元高官が選挙戦でトランプ氏を非難したり、不支持を表明したりしたため、トランプ氏が選べる文民の優秀な人材が限られていることも理由とみられる。

 マティス氏の指名について、文民統制(シビリアンコントロール)の原則から逸脱すると批判する声もある。元軍人が国防長官に就任するには退役から7年が必要。3年前に退役したマティス氏が就任するには、議会がこの規定の免除を認める必要があるが、民主党のジリブランド上院議員は1日、「文民統制は米国の民主主義の基本原理だ」と述べ、規定免除に反対を表明した。

 「彼の世代で最も優秀な軍人で、歯に衣(きぬ)着せぬ戦略家」(共和党のマケイン上院議員)といわれるマティス氏の能力に対する評価は議会内で高く、規定免除や議会指名は難しくないとみられているが、今後議論を呼ぶ可能性もある。

(時事通信 2016.12.2)




トランプ次期大統領は1日、中西部オハイオ州で演説し、新政権の国防軍事政策を担う国防長官に、アメリカ海兵隊の退役大将のジェームズ・マティス元アメリカ中央軍司令官を起用する考えを明らかにしました。

マティス氏は、湾岸戦争やアフガニスタンでの対テロ作戦、イラク戦争などで前線の部隊を指揮した歴戦の将軍として知られ、その戦歴の豊富さと、敵対的な行動に対する強硬姿勢などから、「狂犬」の異名も持ちます。

一方、歯に衣着せぬ物言いで物議を醸したこともあり、対テロ戦争のさなかの2005年には「アフガニスタンで悪いやつを撃ち殺すことは、このうえなく楽しいことだ」と発言して批判を浴びたこともあります。

トランプ氏は安全保障担当の大統領補佐官に、情報将校として対テロ作戦に関わったフリン元国防情報局長官の起用を決めていて、一連の人事には、過激派組織IS=イスラミックステートなどテロ組織の掃討を重要課題に掲げるトランプ氏の方針が色濃く反映されています。

マティス氏は去年の議会証言で、アメリカの同盟国を重視する姿勢を示していて、同盟関係の見直しを主張してきたトランプ氏の下で今後、日米同盟をどう評価し、北朝鮮や中国、ロシアなどにどのような対応を示すのかが注目されます。



マティス氏の安全保障戦略は

マティス氏については、安全保障の専門家の間で、最前線の指揮官だったことに加えて、安全保障全般で豊富な知識があり、戦略的な見識を持っていると評価する意見があります。

マティス氏は去年1月、アメリカの安全保障戦略の在り方を議論する議会上院の公聴会で証言に立ち、オバマ政権の対応について「やっかいな出来事にいちいち反応するのをやめる必要がある」と述べて、目の前の情勢に反射的に対応しているだけだと暗に批判し、将来を見据えた戦略の練り直しが必要だと主張していました。

また、この際、安全保障上の課題の1つに中国を挙げ、「前向きな関係を保つ努力はよいことだが、もし、中国が南シナ海などで強引な役回りを続けるようなら、これに対抗する力がある政策も併せ持たなければならない」と述べて、海軍を中心とした軍事力の強化と、きぜんとした対応を訴えていました。

さらに、アジア太平洋地域については「同盟国の経済や領有権が中国の拒否的な力に支配されないよう、われわれができることをすれば、それはすべて歓迎されるだろう。われわれの軍事力が縮小するにつれ、強い同盟国の必要性はより明らかになっている」と述べ、日本など同盟国の重要性を強調していました。

一方で、マティス氏の起用には文民統制の観点から懸念の声も上がっています。

アメリカのAP通信は「軍の影響力が増し、国際的な問題で外交ではなく軍事的な解決に頼ることにならないかという心配がある」などと伝えています。

アメリカの法律には、軍人は退役から7年たたないと国防長官に就任できないという規定があり、2013年まで現役だったマティス氏には、この規定の適用を除外する議会の特例措置が必要になります。

議会はトランプ新政権の与党となる共和党が多数を占め、マティス氏の起用にすでに賛成の声も出ていますが、今後のマティス氏の姿勢によっては、民主党の反発が強まる可能性もあります。

(NHK 2016.12.2)

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