被告の呉元春(オ・ウォンチュン)は4月1日の夜、帰宅中の被害女性を自宅に連れ込んで殺害し、遺体を365個に切断した。取り調べでは女性に性的暴行を加えようとしたが、抵抗されて失敗したことから、殺害したと供述した。
裁判所は「犯行が計画的で、手段が残忍」「反省もない」として死刑判決を下した。さらに、殺害目的をめぐっては被告供述の性的暴行ではなく、人肉の提供にある疑いが強いと指摘した。
その理由として、遺体を6時間もかけてほぼ均等に切断したことや、内臓や骨は傷つけずに切断の部位がなめらかで包丁のみで行ったこと、縛られた女性の抵抗で性的暴行に失敗したという点も常識的に納得できないなど不審点が多い。ただ、犯行を決定づける証拠はなく、裁判では「可能性が高い」との指摘にとどまった。
呉は中国の朝鮮族出身で、2007年に韓国に入国。呉が転々としていた地域では女性の失踪・殺人事件が多発していたことも判明。韓国では組織的な犯罪の可能性があるとして、徹底的な捜査を求める声が上がっている。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/1d/fe0fa716ba74265119528e4c13166898.jpg)
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/68/63c6680fbb89c06176d249bafd06561f.jpg)
![クリエーター情報なし](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51RFSWVR9ZL._SL160_.jpg)
京畿道水原市で、女性を拉致し殺害したとして逮捕・起訴された中国国籍の朝鮮族、呉元春(オ・ウォンチュン)被告(42)に対し、極刑が言い渡された。水原地裁刑事11部(イ・ドンフン裁判長)は15日、呉被告に対し死刑を言い渡すとともに、個人情報を10年間公開し、位置追跡電子装置(電子足輪)を30年間装着するよう命じた。
地裁は判決理由について「被害者を殺害し、遺体を356回も切り刻んだ犯行は、死者の人格権をも無残に踏みにじる行為だ」と述べた。
地裁は量刑の判断の根拠として、犯行の動機や目的に言及し「証拠を総合判断すると『被害者を強姦(ごうかん)するという意思や目的』だけにとどまらず『何らかの目的のため、人肉を提供するための意思や目的』もあったと見るべきだ」と説明した。
その上で地裁は「人肉を提供する目的」を挙げた根拠として、呉被告が被害者Aさん(28)を殺害した後、遺体の一部の部位を切り離し、比較的一定な大きさや形にした一方、(人肉として利用しない)臓器はそれほど損壊していないという点を挙げた。
また「犯行を隠蔽(いんぺい)する目的だったなら、家にあった切断機やのこぎりなどの工具を使ってもよいはずだが、包丁だけを使って6時間にわたり遺体を切断した行為には疑問が残る」との見方を示した。犯行を早く隠蔽するためには、工具を使って切断する方がはるかに早いというわけだ。
地裁はまた、普段から買春行為を繰り返していた身長176センチ、体重83キロの呉被告が、小柄なAさんを縛った状態で性的暴行を中止したのは、何かほかの目的があった疑いがあるとの見方を示した。遺体を損壊する過程で、呉被告はたばこを吸いながら携帯電話でわいせつ画像を検索するなど、冷静な態度を取り続けたことも疑わしいという。
インターネットユーザーたちはこれと似た理由で「呉被告は人肉供給業者だったのではないか」との説に言及してきた。今回の判決を受け、ネットユーザーたちは「偶発的に起こした殺人事件ではなく、人肉業者による屠殺(とさつ)だった」として、呉被告に対しさらに捜査を行うよう求めた。
Aさんの弟も判決の直後「呉被告の犯行の目的について疑問が残っている以上、徹底的な捜査を行ってほしかった」と述べた。人肉の提供を目的とした犯行だという説は、起訴事実には含まれていないが、裁判所があえてこの点に言及したのは、犯行の凶暴性が重要な量刑の基準になるためだ。
だが、警察や検察は、呉被告の行為が遺体を遺棄しやすくする目的によるもので、人肉を提供するためではないとみている。警察と検察は「審理が進められている過程である以上、特にコメントすることはない」と説明したが、人肉の提供を目的とした犯行との説は「推測にすぎない」との反応を示した。
警察の幹部は「韓国国内には人肉の需要そのものがない。中国に人肉の需要があるとしても、呉被告が韓国で殺人を犯す理由はなく、また腐敗などの問題があるため、中国に人肉を運搬する方法も現実的にはない」と語った。
警察と検察は「呉被告が遺体をバラバラにせず、まず一部の部位を切り離したのは、十数枚のビニール袋に入れ、人目につかないよう遺棄しようとしたためで、骨は別途に処理しようとしたものと見ている」と説明した。
![クリエーター情報なし](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51POWTfkjyL._SL160_.jpg)
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/44/34ec1824c9a924e0a4cbac8698d4d639.jpg)
水原(スウォン)女性拉致殺害事件「殺人魔」呉元春(オ・ウォンチュン)
の殺害動機が性暴行でなく「死体人肉売買」である疑惑が深まるなか、一部市民団体とネチズン
らがオ・ウォンチュンの周辺で100人余りの失踪者が発生しており、オ・ウォンチュンの人肉取り引
きと関係があるのではないかとの疑惑を提起した。だが、警察は具体的な証拠が見つからないと
して再捜査の意志を見せずにおり、事件の隠蔽・縮小論議がおきている。
水原地方裁判所刑事11部は去る15日、オ・ウォンチュンに死刑を宣告し「死体の切断部位が選
択的で高難度の方法が使われたと見られる。これは強姦目的の他にも初めから死体人肉を不詳
の用途で提供することが目的だったとみられる」として人肉売買の可能性を強く示唆した。
裁判所もオ・ウォンチュンが人肉売買のために人間を家畜のように屠殺した可能性が大きいと見
ている。オ・ウォンチュンは調査の過程で旅行用カバンに死体を入れるために切断したと供述した
が、判決文によれば、類似事件の場合、被疑者が死体を処理するのに平均3時間がかかるのに
オ・ウォンチュンは台所の刀だけ使って刃が鈍ると取り替えてまた使う手法を使ったため2倍を越
える何と6時間かかった。オ・ウォンチュンはこの長時間、死体を選んで一定に356切れに切断し
た。特に表皮と皮下脂肪の部分を切りとり、その下の筋肉層は別に切り出した。
裁判所は人肉目的ではなければ、このように死体を切る理由がないと見なした。死体人肉容疑が
初めて提起されたのは遺族による。遺族らは先月、ある放送に出演して「オ・ウォンチュンが人肉
供給元でもある」として死体を14のビニール袋に均等に入れた点、日雇い労働者なのに携帯電
話を4台も所持して中国との往来が多かった点などをその根拠として提示した。
このように単純な遺族側の主張に過ぎなかった死体人肉説の信憑性について裁判所も明らかに
手をあげたのだ。だが、問題は死体を人肉目的で切断した可能性が高いオ・ウォンチュンが暮ら
す近辺で女性たちが何と100人以上失踪していたのに警察がこれに対する捜査に積極的でない
ことだ。
警察は去る2007年9月、韓国に初めて入国したオ・ウォンチュンが高陽市徳陽区のいとこの家に
住所登録した後、翌年5月まで慶南巨済に居住して建設現場を転々とし、2008年6月からは竜仁
や釜山、大田など転居を繰り返したことを把握している。特にオ容疑者が居住した慶南、巨済、釜
山、大田などで151人の女性失踪者が発生したことが明らかになった。この失踪者がオ・ウォンチ
ュンの死体人肉売買と関係する可能性があるというのが問題提起だ。
ある市民団体はオ・ウォンチュンに対する宣告が下された去る15日、水原地裁の前で「信じられ
ない捜査結果、人肉屠殺を再捜査せよ」というプラカードを掲げた。インターネット上でオ・ウォンチ
ュンの人肉売買と関連した各種容疑があふれ、アゴラには再捜査請願まで上がってきている。
オ容疑者は今回の水原女性殺害事件と関連、「(家畜を)屠殺した経験があるか」と質問されるほ
ど死体を残忍かつ精巧に切断したことが明らかになり、初犯である可能性が非常に低いという指
摘を受けた。チョ・ドンファン外国人犯罪清算連帯代表(62)はこれと関連して「死体を長時間かけて
落ち着いて傷つけたことを見れば初犯でないという容疑を提起できる」として「オ・ウォンチュンが
使った携帯電話4台の通話記録や行跡などを探して全面再捜査しなければならない」と主張した。
また、一部ネチズンは「人肉は羊肉と味が非常に似て薬味を入れれば専門家さえ識別不可能だ」
として人肉が羊肉販売店に売られた可能性まで示した。しかし、警察関係者は「新しい証拠や追
加容疑が出てくれば当然、再捜査が可能だが、すでに殺人容疑に対する処罰がなされた以上、
容易ではないように見える」として「共犯が現れない以上、再捜査の可能性は薄い」という立場だ。
ソース:財経日報(韓国語)