「ゆがんだ表情を見て正直すっきりした」被告が心境語る 川崎・宮前トンネル女性刺殺 横浜地裁公判
川崎市宮前区のトンネルで2006年9月、女性が刺殺された事件で、殺人の罪に問われた無職鈴木洋一被告(39)の裁判員裁判の第2回公判が21日、横浜地裁(景山太郎裁判長)であり、被告人質問が行われた。被告は事件を起こした背景に仕事や家庭生活のストレスを挙げ、「刺されてゆがんだ女性の表情を見て正直すっきりした」と当時の心境を明かした。
起訴状などによると、被告は06年9月23日未明、同区の貨物駅直下のトンネル内歩道で、帰宅途中の女性=当時(27)=の腹を刃物で刺した後、さらに右胸も刺して殺害した、とされる。
公判で被告は、事件以前から夜間に女性の胸などを触って逃走する行為を繰り返していたと明らかにした。「性的欲求を満たし、脅かして困惑する表情を見ることでストレスを発散していた」と振り返った。
(神奈川新聞社 )
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「苦悶する表情が見たかった」 13年前の川崎通り魔殺人で被告人質問
川崎市宮前区のトンネルで平成18年9月、近くに住むアルバイトの黒沼由理さん=当時(27)=が刺殺された通り魔事件で、殺人罪に問われた無職、鈴木洋一(ひろかず)被告(39)の裁判員裁判第2回公判が21日、横浜地裁(景山太郎裁判長)で開かれた。被告人質問で、鈴木被告は「被害者が困惑し、苦悶(くもん)する表情が見たかった」などと犯行の動機や経緯を説明した。 弁護側の質問に対して鈴木被告は、事件当日は仕事上のストレスがたまっており、「かなりイライラしていた。(黒沼さんを)ただ脅かすだけでは済まないと思った」などと犯行直前の心情を吐露。仕事帰りに立ち寄った実家から自宅までの帰路、偶然見かけた黒沼さんを犯行現場のトンネルに先回りして待ち伏せ、凶器の包丁で殺害するまでの経緯を説明した。別の事件で服役中の28年1月に、神奈川県警に犯行をほのめかすはがきを送ったことについては、27年に自身が病気を患ったことが契機だったとし、「自分は命を救われたけど、何もしていない被害者が、なぜ命を落とさなくてはいけなかったのかを考えた」と説明。「尊い命を身勝手に奪ってしまい、本当に申し訳ない」と、謝罪の言葉を口にした。 一方で、検察側や裁判官から、最初に黒沼さんの腹部を刺した際に殺意がなかったかを問われると、「死ぬ危険性があるという認識がなかった」などと否定。その後、胸部を刺した理由については、抵抗した被害者の足が「自分の股間に当たって激高」したため、「殺意に基づいて刺した」とした。
(2019.11.21 産経新聞)
深川通り魔殺人事件 (新風舎文庫)
佐木 隆三
死刑のための殺人: 土浦連続通り魔事件・死刑囚の記録 (新潮文庫)
読売新聞水戸支局取材班
実録昭和猟奇事件1
佐藤 まさあき
実録・昭和事件史 私はそこにいた
別冊宝島編集部
川崎市宮前区のトンネルで2006年9月、女性が刺殺された事件で、殺人の罪に問われた無職鈴木洋一被告(39)の裁判員裁判の第2回公判が21日、横浜地裁(景山太郎裁判長)であり、被告人質問が行われた。被告は事件を起こした背景に仕事や家庭生活のストレスを挙げ、「刺されてゆがんだ女性の表情を見て正直すっきりした」と当時の心境を明かした。
起訴状などによると、被告は06年9月23日未明、同区の貨物駅直下のトンネル内歩道で、帰宅途中の女性=当時(27)=の腹を刃物で刺した後、さらに右胸も刺して殺害した、とされる。
公判で被告は、事件以前から夜間に女性の胸などを触って逃走する行為を繰り返していたと明らかにした。「性的欲求を満たし、脅かして困惑する表情を見ることでストレスを発散していた」と振り返った。
(神奈川新聞社 )

「苦悶する表情が見たかった」 13年前の川崎通り魔殺人で被告人質問
川崎市宮前区のトンネルで平成18年9月、近くに住むアルバイトの黒沼由理さん=当時(27)=が刺殺された通り魔事件で、殺人罪に問われた無職、鈴木洋一(ひろかず)被告(39)の裁判員裁判第2回公判が21日、横浜地裁(景山太郎裁判長)で開かれた。被告人質問で、鈴木被告は「被害者が困惑し、苦悶(くもん)する表情が見たかった」などと犯行の動機や経緯を説明した。 弁護側の質問に対して鈴木被告は、事件当日は仕事上のストレスがたまっており、「かなりイライラしていた。(黒沼さんを)ただ脅かすだけでは済まないと思った」などと犯行直前の心情を吐露。仕事帰りに立ち寄った実家から自宅までの帰路、偶然見かけた黒沼さんを犯行現場のトンネルに先回りして待ち伏せ、凶器の包丁で殺害するまでの経緯を説明した。別の事件で服役中の28年1月に、神奈川県警に犯行をほのめかすはがきを送ったことについては、27年に自身が病気を患ったことが契機だったとし、「自分は命を救われたけど、何もしていない被害者が、なぜ命を落とさなくてはいけなかったのかを考えた」と説明。「尊い命を身勝手に奪ってしまい、本当に申し訳ない」と、謝罪の言葉を口にした。 一方で、検察側や裁判官から、最初に黒沼さんの腹部を刺した際に殺意がなかったかを問われると、「死ぬ危険性があるという認識がなかった」などと否定。その後、胸部を刺した理由については、抵抗した被害者の足が「自分の股間に当たって激高」したため、「殺意に基づいて刺した」とした。
(2019.11.21 産経新聞)

佐木 隆三

読売新聞水戸支局取材班

佐藤 まさあき

別冊宝島編集部