映画『ニーチェの馬』公式サイト
『ニーチェの馬』(原題:A torinói ló)
2011年
ハンガリー
監督
タル・ベーラ
アニエス・フラニツキ
出演者
ボーク・エリカ
デルジ・ヤーノシュ
音楽
ヴィーグ・ミハーイ
トリノの広場で泣きながら馬の首をかき抱き、そのまま発狂したというニーチェの逸話にインスパイアされて生まれた。
しかしニーチェが登場したりすることはなく、全編ニーチェ的なニヒリズムの世界におけるとある親子の生活が描かれる。
タル・ベーラは本作を最後の監督作として公言している。
第61回ベルリン国際映画祭銀熊賞 (審査員グランプリ)、国際批評家連盟賞(コンペティション部門)受賞。
映画『ニーチェの馬』予告篇
吉祥寺バウスシアター 11/3(土)〜11/16(金)
首を長ぁ〜く長ぁ〜くして待っておりました
特集上映 : タル・ベーラの世界
上映期間 2012年 11/3(土)より特集上映
上映時間 12:50/15:50/18:50
上映作品
『ニーチェの馬』
『倫敦から来た男』
『ヴェルクマイスター・ハーモニー』
ニーチェの馬 [DVD]クリエーター情報なし紀伊國屋書店
ニーチェ入門 (ちくま新書)クリエーター情報なし筑摩書房
倫敦(ロンドン)から来た男 [DVD]クリエーター情報なし紀伊國屋書店
ニーチェの馬 A TORINOI LO
2011年/ハンガリー=フランス=スイス=ドイツ/154分/35mm
監督:タル・ベーラ 出演:ボーク・エリカ、デルジ・ヤーノシュ
●ドイツの哲学者ニーチェの、トリノの広場で馬の首にしがみつき発狂したという逸話を基に、荒野に暮らす男とその娘、一頭の馬のたどる運命を描く、〈終末〉の物語。徹底的に排除された台詞、極限まで削ぎ落とされた演出、そこには生と死に向き合う静謐な世界が広がる。ダイナミックな長回しと、フィルムが持つ物質としての美しさに陶酔し、芸術の神髄に触れる至上の2時間34分。タル・ベーラは本作を自身の“最後の作品”と公言している。
倫敦から来た男 A LONDONI FERFI
2007年/ハンガリー=ドイツ=フランス/138分/DV-CAM
監督:タル・ベーラ 原作:ジョルジュ・シムノン 出演:ミロスラヴ・クロボット、ティルダ・スウィントン
●ある晩、静かな港で起こった殺人事件。偶然にも大金を手に入れた男と失った男。『メグレ警視』シリーズなどで知られるジョルジュ・シムノンの小説を基に、ふとした偶然から犯罪に絡む大金を手にしてしまったある鉄道員の運命をスリリングに描くノワールサスペンス。ある日突然欲望と引き換えに平穏な日常を失い、心理的に追いつめられていくさまを、光と影が織りなす美しいモノクロ映像で重厚かつ緊張感いっぱいに描き出す。
ヴェルクマイスター・ハーモニー WERCKMEISTER HARMONIAK
2000年/ハンガリー=ドイツ=フランス/145分/35mm
監督:タル・ベーラ 出演:ラルス・ルドルフ、ペーター・フィッツ、ハンナ・シグラ
●ハンガリー人作家、クラスナホルカイ・ラースローの小説「抵抗の憂鬱」を映画化した映像叙事詩。移動サーカスがやって来た町の人間模様とやがて引き起こされる暴動を、2時間25分の長尺に37カットという驚異的な長回しで描く。漆黒の闇のようなモノクロ映像、未知のスペクタクルを観る者に喚起させるカメラワーク、そして時間という概念を無視するような長回しのショットは、永遠に宇宙の闇の中で輝く太陽のようだ。