世界文化賞受賞のラヴィ・シャンカール氏死去 インド民族楽器「シタール」第一人者
インドの民族楽器「シタール」演奏の第一人者で作曲家、第9回高松宮殿下記念世界文化賞音楽部門受賞者のラヴィ・シャンカール氏が12日までに米国カリフォルニア州サンディエゴで死去した。92歳。インドメディアが同日、報じた。
1920年4月7日、北インドのベナレス生まれ。兄ウダイ・シャンカールが主宰する舞踊団の一員として欧米各地を巡業、各国の言語、文化、音楽にふれる。15歳で高名なシタール奏者の故アラウディン・カーン氏に弟子入りし、7年間修業。25歳から演奏活動を始め、欧米の音楽界とも積極的に交流、52年に訪印したバイオリニストのユーディ・メニューインとは「ウエスト・ミーツ・イースト」三部作のレコードを制作し、一作目は67年度のグラミー賞最優秀室内楽演奏賞を受賞した。
56、57年に欧米を巡演し大成功。60年代後半には、ヒッピー文化の隆盛と東洋文化への関心の高まりを背景に人気絶頂のビートルズをはじめ、多くの若い音楽家がシャンカール氏に注目した。メニューインのほか、ジャズ・サックス奏者の故ジョン・コルトレーン、ビートルズの故ジョージ・ハリソンら、クラシックからジャズ、ロックまで各音楽分野の第一人者に師と仰がれた。
66年にはハリソンがインドで3カ月間弟子入りし、ビートルズの音楽にインド音楽が取り入れられた。67年の米モンタレー、69年の米ウッドストックと、歴史的ロックコンサートに参加。ハリソンとの交流は71年、ニューヨークでの「バングラデシュ難民救済コンサート」開催に結実し、終生続いた。
20世紀を代表するアジアの音楽家としてジャンルを超えた演奏活動を展開。1991年に福岡アジア文化賞を受賞、97年には第9回世界文化賞授賞式に出席のため来日している。
ラヴィ・シャンカル (रवि शंकर, Ravi Shankar、1920年4月7日 - 2012年12月11日)
RAVI SHANKAR & GEORGE HARRISON. PRABHUJEE
Ravi Shankar / Bangla Dhun The Concert for Bangla Desh
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