「山椒大夫」
1954年
監督/溝口健二
大映
玉木:田中絹代
厨子王:花柳喜章、津川雅彦(少年時代)
安寿:香川京子、榎並啓子(少女時代)
山椒大夫:進藤英太郎
記憶が薄れていて 「山椒大夫」と安寿と厨子王が全然結びつかなかった
多分 子供ん時 テレビで観ていると思うのですが 全然思い出せません
時代劇は苦手ジャンルですが これは話がわかりやすくって安心しました
奴隷と荘園と貴族の関係がよくわからないところもある 何しろ日本史を全然知らない私ですから
噂に違わず 絵柄がガッシリしていて 素ん晴らしい光景の連発であります
役者さんが 全然 わかんない
田中絹代も津川雅彦も香川京子も進藤英太郎もよく観ていたはずなのですが
全然 知らない人に見える
そして 知らない人ばかりが出ているとゆーのは結構大事な要素だ
AVとかも知り合いの男優が出ていたりすると一気にチンコはシオシオノパーになってしまう
そーゆーもんだ
映画もね 本来なら 初見の全然知らない役者さんばかりが出ている方が 別世界としての「リアル」に見えてしまうのです
よく観る役者さんが出てくると それはもー その人の芸風を愉しむとゆー なんか本末転倒なものになるよーな気がするのです
それはそれで ヨイのだろーが
本当の欲を云えば 全然知らない人々が 別世界を見せてくれるのが 一等ヨイに決まっている
しかも 筋立てと展開がヨク飽きや退屈がなく 絵柄の一軒一軒が素晴らしいと
こりゃ もー至極の別天地の別世界なのですね
筋立てだけを遠い記憶から手繰り寄せるみたいで
昔 行った 遠い親類の家を尋ねるよーな感があります
で この映画の一番 ギョギョっとしたシーンは
海辺で 母と子供が人買いの悪い婆と船頭たちに 引き離されてバラバラになるとこ
このシーンは強烈でした
本当に それが そのように執り行なわれているよーに見えましたもん
子供の頃観てたら 恐怖におののいてるシーンですな
あの悪い巫女と船頭の凶悪な顔ったらないな
婆の顔面 ほんまに怖い
ラストの田中絹代は 今まで観た田中絹代で
当然ながら一等綺麗に見えました
今まで田中絹代は単なる汚い婆さんだと思ってましたが
素晴らしい役者さんであることを知りました
欲を云えば もっと残虐シーンを増やして欲しかったところです
安寿がとんでもなく酷い目に遭わされてる所を観たかったですな
そして 日本の景色は美しいと
そして ここんとこ ず〜っと観てる映画のカメラマンは宮川一夫だ
宮川一夫は スゲーな と感心するばかりの毎日であります
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