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広島9人殺傷の陳双喜被告(32)の初公判、暴れて出廷を拒否

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広島9人殺傷、元実習生が出廷せず…地裁初公判

広島県江田島えたじま市のカキ養殖業「川口水産」で2013年3月、
経営者ら9人が殺傷された事件で、
殺人や殺人未遂などの罪に問われた中国人の元技能実習生・陳双喜被告(32)に対する裁判員裁判の初公判が19日、広島地裁であった。
陳被告は収容先の広島拘置所で職員に暴行したとして出廷せず、被告不在で審理が始まる異例の事態になった。

陳被告は開廷予定の午前10時に出廷せず、同11時10分に上岡哲生裁判長が被告不在のまま開廷。
上岡裁判長の説明では、陳被告は午前9時30分頃、同拘置所職員に出廷を促されてもかがみ込んで動かず、
職員にかみつくなどし、「他人に危害を加える恐れがある」と別室に移されたという。

起訴状によると、陳被告は13年3月14日、
勤務先のカキ加工場で経営者の川口信行さん(当時55歳)と女性従業員(同68歳)をスコップで殴ったり、
包丁で胸を突き刺したりして殺害し、他の従業員ら7人にも重軽傷を負わせたとされる。

弁護側は川口さん以外への殺意を否認し、
「被告は事件当時、心神耗弱状態だった」と刑事責任能力も争う姿勢を示した。

冒頭陳述で、検察側は
「日本語が不自由で、川口さんから理不尽に叱責されたと思い込み、周囲からもばかにされていると感じていた」と主張。弁護側は「衝動的な犯行。外国人技能実習制度で来日し、慣れない日本での仕事が精神的負担だった」と述べた。

刑事訴訟法は原則、1審は「被告が出廷しないと開廷できない」とする一方、被
告が正当な理由なく出廷を拒否し、刑事施設職員が出廷させようとするのを著しく困難にした場合は審理が可能と規定している。

陳被告の裁判員裁判は週2~4回、初公判を含め計20回の審理があり、
3月13日に判決が予定されている。
被告人質問もあり、今後も被告が出廷しなければ日程に影響する可能性がある。


(読売新聞(YOMIURI ONLINE)2015年01月19日)




広島9人殺傷:弁護側、心神耗弱を主張…被告不在で初公判

広島県江田島市のカキ養殖水産会社で2013年3月、社長ら9人が殺傷された事件で、
殺人罪などに問われた中国籍の元技能実習生、陳双喜被告(32)の裁判員裁判の初公判が19日、
広島地裁(上岡哲生裁判長)であった。
陳被告が暴れて出廷を拒否したため、被告不在のまま約1時間遅れで開廷。
弁護側は社長への殺意は認めたが、従業員らへの殺意は争う方針を示し、
「事件当時は心神耗弱状態だった」と主張した。判決は3月13日の予定。

起訴状によると、
陳被告は13年3月14日午後4時半ごろから7分間、江田島市のカキ養殖水産会社「川口水産」で、
社長の川口信行さん(当時55歳)を包丁で刺したり、
従業員の橋下政子さん(同68歳)をスコップで殴ったりして殺害。
従業員ら7人もスコップで殴るなどして重軽傷を負わせたとされる。

検察側は冒頭陳述で、陳被告が川口さんから再三仕事で叱責されたことに不満を持ち、
従業員からもばかにされていると感じ、一方的に憎しみを募らせたと指摘。
包丁やスコップなどで被害者を何度も刺したり殴ったりしており、殺意があったと述べた。
更に事件後に自らの胸を包丁で刺したことから、一連の行為を認識し、責任能力はあったと主張した。

(毎日新聞 2015年01月19日)





江田島中国人研修生8人殺傷事件
2013年3月14日に広島県江田島市のカキ養殖加工会社で、
大連市出身の中国人の技能実習生により同工場の日本人経営者を含めた社員8人が殺傷された事件。
中国人による日本国内での大量殺傷事件である。




2013年3月14日、犯人の中国人研修生の男(当時30歳 以下、研修生の男)が工場の従業員を襲撃、工場の男性経営者社長(当時55歳 以下、経営者)と女性従業員(当時68歳)の2名が死亡、工場の従業員合わせて6名が重軽傷(6名のうち1名は2013年3月14日報道によると重体)を負った。研修生の男は現場にて現行犯逮捕された。経営者は胸などに多発刺傷、多発外傷があり、スコップで頭を何回も殴られ殺害、女性従業員はスコップで頭を殴られて殺害された。

研修生の男は犯行直後に通りかかった軽トラックをスコップで襲撃しフロントガラスを損壊していた。

研修生の男は日本語が理解できず、周囲から孤立しており、殺害された経営者と日頃から言い争いが耐えなかったと言う。広島県警への取材によると、研修生の男は経営者からの叱責や、低賃金に恨みを募らせていたと供述[。研修生の男は体調不良と称して怠業し無断外出しようとしたところを経営者に叱責され逆上しその直後に凶行に及んだ。犯行時は激高してではなく、無言で被害者を襲撃した。

研修生の男は犯行後、カキ用の工具やスコップで自らを傷害しはじめた。

経営者と研修生の男は争いが耐えなかった一方で、経営者が研修生の男の面倒を見ていたと言う証言もある。

事件の背景には、過疎化、高齢化が進む同島内で、カキ工場等での労働力の調達を外国人研修生に依存していたことがあると見られている。

農林水産業への中国人研修生を巡っては、千葉や熊本で受け入れ先などが中国人研修生に殺害される事件が相次いでいた。

研修生の男は、謝罪の言葉を口にすることは無かった。

陳容疑者が技能実習生として日本にやって来たのは昨年5月だった。中国遼寧(りょうねい)省では農業を営んでいたが、「日本で金を稼ぎ、息子を大学に行かせたい」という理由で“出稼ぎ”を決意。妻子と母親を残して単身で来日した。

 当初は江田島市内の別の水産会社に勤務していたが、この会社が不法在留の中国人を雇っていたことが発覚。罰則で実習生を雇用できなくなった。このため、同9月に川口水産に移ってきたという。

 勤務態度はまじめだった。連日早朝から川口さんとともに2人で沖に出て、カキの水揚げも手伝った。昼からはカキを洗ったり、殻をむいたり、日暮れまで作業に追われながらも懸命に働いた。月給は16~17万円。中国での収入の数倍にあたり、待遇に不満を述べたことはなかったという。

 豊漁だったとき、川口さんの妻が契約よりも多い約20万円を渡したことがあった。しかし、陳容疑者は「お母さん、こんなにもらえない」と断るほど、謙虚だった。

 その一方で、日本語が拙(つたな)いため、職場にはあまりなじめていなかった。隣の水産会社の社長(61)は「日本語が話せないためか、要領が悪く、仕事ののみ込みが遅かった」と振り返る。実際、同じ間違いを繰り返し、川口さんから叱られることが多かった。川口さんも周囲に「(陳容疑者を)また今日もきつく叱ってしまった」とこぼすほどだったという。

 だが、愚直でまじめな働きぶりには川口さんも信頼を置いていた。毎日、陳容疑者のために菓子パンやコーヒーなどのおやつを用意したり、従業員に中国語の名札を付けさせたりしていつも気にかけていた。今年1月には、陳容疑者を連れて広島県の観光名所、宮島に旅行に行ったこともあった。川口さんの知人の飲食店経営の女性(56)は「『おいしい米を食べさせてあげたい』とお米を分けてあげることもあった」と話す。

(江田島中国人研修生8人殺傷事件【陳双喜】 - NAVER まとめ)




「中国人みんな悪い!」8人殺傷・中国人実習生を狂わせた「妻の不貞」

1カ月前までカキの殻をむく打ち子たちでにぎわっていた水産加工会社は廃業に追い込まれ、静まりかえっていた。全国屈指のカキの生産量を誇る広島県江田島市で3月14日、川口水産社長の川口信行さん(55)ら従業員8人が殺傷された。殺人などの容疑で再逮捕された中国人技能実習生、陳双喜(ちん・そうき)容疑者(30)は広島県警の調べに「叱責する社長に恨みがあった」「職場のみんなにばかにされた」などと話し、動機は職場への不満だったとにおわせている。しかし、事件直前に中国に残してきた妻が別の男と“駆け落ち”し、激しく落胆していたという。事件の1カ月前、情緒不安定に陥った陳容疑者は中国人の友人に電話でこう叫んでいた。「中国人、みんな悪い!」。


3月14日、陳容疑者は早朝の仕事を終えた後、体調不良を訴えて寮として使っていた作業所2階の部屋で寝込んでいた。心配した川口さんの妻が昼食に菓子パンを持っていくと、陳容疑者は涙ぐんだ。妻は「様子がおかしいな」と思ったが、陳容疑者を慮って深く理由は尋ねなかったという。

陳容疑者が豹変したのは午後4時半ごろ。作業を終え、従業員らが一息ついていたところ、突然、作業所に降りてきた陳容疑者は「大丈夫か」と駆け寄ってきた男性従業員を、手にした包丁で刺した。さらに、別の従業員の頭を側にあったスコップで殴りつけた。

驚いた川口さんが「陳!」と大声で怒鳴りつけた。すると、陳容疑者は川口さんに近寄って顔面を殴りつけた上、倒れ込んだところを包丁で胸を2回突き刺した。さらに、約20年勤務し、カキの殻をむくベテランの打ち子だった橋下政子さん(68)もスコップで殴りつけて殺害。その後も見境なくスコップを振り回し、たまたま通りかかった軽トラックのフロントガラスをたたき割るなど激しく暴れ続けた。

陳容疑者は再び作業所に戻り、激しく出血する川口さんを介抱していた妻にも襲いかかろうとしたという。しかし、妻が「やれるもんなら、やってみい」と一喝すると、陳容疑者はようやく我に返ったのか、涙ぐみながら「お母さん…」と言葉を発すると同時に、今度はスコップで自分の頭を殴打。さらに、自分の胸にも包丁を刺した。この間、約30分。妻は「悪夢のような時間だった」と振り返る。

警察官に取り押さえられ、病院へ運ばれた陳容疑者は5日間の治療後、殺人容疑で逮捕。取り調べでは当初、「(事件を起こした日の朝も)社長に怒られた。人使いが荒かった」と川口さんへの恨みを吐露した。その後は、「職場のみんなから馬鹿にされていた」「(従業員同士の会話で)自分の名前が聞こえた」と供述。事件当日の14日にも自分の部屋を出た際に「陳くん」などという従業員の声が聞こえたため、「従業員が自分の悪口をしゃべっていると思った」などと同僚らに対する不満を口にしているという。

川口さんの妻によると、陳容疑者は2月末ごろからすでに様子がおかしかったという。数回、職場で涙ぐむ姿を目撃したため、ほかの中国人実習生に「何かあったの」と尋ねると、陳容疑者はこの実習生に「中国にいる妻が息子を置いて別の男と住んでいる」と相談していたことがわかったという。悲痛な思いを募らせた陳容疑者は「中国人、みんな悪い!」と絶叫することもあったという。

妻から事情を聴き、心配した川口さんは3月上旬に職場で陳容疑者の慰労会を開催した。焼き肉やお好み焼きを振る舞ったが、これらのもてなしも陳容疑者の心には響かなかった。


突然、怒りを爆発させ、事件を起こした陳容疑者。同市内の漁場では、同じような事件の再発への不安から「これからも中国人を雇えるのか」との声が上がり始めている。だが、高齢化が進み、カキ生産の担い手が不足する中、同市のカキ生産は中国人実習生の労働力で維持されてきた。そう簡単に中国人の雇用をあきらめられる状況ではない。


今回、痛ましい事件は起きたが、普段の中国人実習生の働きぶりを評価する経営者は多い。同市内の水産加工会社の社長(46)も「寒くてけんしょう炎になってしまうつらい仕事だが、まじめに働いてくれる」と話す。

こうした中国人実習生の月収はけっして高くない。繁忙期は週1日しか休めない。同市内で働く中国人実習生(29)は「中国にいる家族のために一生懸命働いている。帰りたくても帰れない。言葉を覚えるのも大変。力仕事は非常につらく、終わるといつもくたくただ」と現状を話す。

しかし、これでも中国に比べれば破格の待遇だという。3年間日本で働いて母国で家を建てるという“ジャパニーズドリーム”を夢見て訪日する実習生は後を絶たない。関係者によると、大半の実習生の中国での月収は3~4万円程度で、日本に来て1年間で100万円程度貯金して仕送りしているという。

ただ、実習生の中には、電気や水道を使いっぱなしにしたり、すり傷一つで大騒ぎをしたりするなど、国民性の違いもあって対応が難しい面もある。経営者が「愛の鞭(むち)」と思っていても、実習生にとっては、叱られているとしか受け取れないこともある。

「海の仕事は危険が付きまとうため、陳容疑者を怒鳴りつけることもあったかもしれない。だけど、それ以上に日本に溶け込んでもらうため、私たちも必死で頑張ってきた。今思えば、見る目がなかったとしか言いようがない」。川口さんの妻はこう言って無念さをにじませた。


(産経ニュースWEST 2013.4.13)

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