<相模原殺傷>容疑者「自分は死刑にはならない」発言も
19人が死亡した相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の殺傷事件で、捜査関係者によると、元同園職員、植松聖容疑者(26)は7月26日に逮捕されてから一貫して、障害者への殺傷行為の「正当性」を主張しているという。取り調べには騒ぐことなく素直に応じているが、集中力が途切れやすい一面があり、話すことに飽きると黙り込むこともあるという。
「今の日本の法律では、人を殺したら刑罰を受けなければならないのは分かっている」。植松容疑者はこれまでの調べでそう供述する一方、事件への反省の言葉はなく、「権力者に守られているので、自分は死刑にはならない」という趣旨の発言もしているという。
事件に至った背景については、障害を持つ中学時代の同級生とのかかわりや、学生時代の障害者支援ボランティア活動などを通じ、「障害者は不幸をつくる人たちだと思うようになった」などと供述しているという。
2012年から津久井やまゆり園に勤務し、今年2月には同園職員に障害者への差別的な発言をするようになった。県警の取り調べでも同様の供述を繰り返しているといい、捜査幹部は「障害者への偏見が下地としてあるようだが、それが大量殺人という形に飛躍したのはなぜか、解明が必要だ」と話す。
(毎日新聞 8月15日)