「いたちなく」
「ゆきの宿」
小山田浩子
「穴」はお嫁さん目線だったが
この2編は旦那さん目線
お嫁さんでなく 妻と呼ぶ
他の登場人物は友人の斎木君と斎木君の奥さんの洋子さん
「いたちなく」はいたちのお話
斎木くんの家の屋根裏にいたちが発生して困ってる
いたちを水に沈めた時のなき声を妻が説明するお話
妻は若干ホラー
「ゆきの宿」は斎木君の家から積雪で帰れなくなったお話
これも妻が低音になったり若干ホラー
隣に住む婆さんがお稲荷さんを作ってきたが 米ではなくオカラを使っていたり
アロワナが水槽から飛び出して腹の上で跳ねてる夢を見たり
厭な感じのエピソードが入ってきます
この登場人物はシリーズ化希望します
お婆さんが語ってたように妻が妊娠しているかどーかの真偽を知りたいし
不気味な妻の話はずっと聞きたい
小山田浩子さんは素晴らしい作者ですね
完璧です
好き嫌いでいくと
僕の嫌な要素が全然入ってこない珍しい文章とエピソードです
厭な気色悪い不穏な描写が要所要所でちょびっと小出しに噴き出してきます
しかもフツーの現実と地続き グラデーション
オツなのです
早速 前作の2010年の「工場」の古書をポチしましした
小山田浩子さんには付いて行こうと思います
穴 (新潮文庫)クリエーター情報なし新潮社