君野被告「殺して体を触りたかった」と動機、被告人質問に
神戸市長田区で平成26年9月、市立小1年の女児=当時(6)=が殺害された事件で、
殺人や死体損壊、わいせつ目的誘拐などの罪に問われた無職、君野康弘被告(49)の裁判員裁判の第2回公判が8日、
神戸地裁(佐茂剛裁判長)で開かれた。
被告人質問が行われ、
君野被告は殺害の動機を「殺して、体を触ったりしたいと思ったから」と述べた。
この日の被告人質問は弁護側から始まった。
犯行当日の行動について確認されると、
君野被告は「朝から酒を飲み、酔っぱらって何も考えずにいた」とし、
女児に声をかけるまでの記憶がないとした。
声をかけて誘拐した理由は
「(君野被告が利用していた)チャットサイトを退会させられ寂しかった」
「話し相手になってほしいと思った」と述べ、
わいせつ目的を改めて否定した。
女児を自宅に連れ込んだ後は
「女児にジュースを飲ませ、自分は焼酎を飲んでいると、いたずらをしたいという気持ちになった」と説明。
殺害してから体を触った理由については「叫んで、通報されると思ったから」と述べた。
わいせつ行為は「したかもしれないし、していないかもしれない」と述べた。
一方、検察側は殺害方法などを質問。女児の首を絞めるため別の部屋にロープを取りに行ったが、
この際に「(殺害を)ためらう気持ちは起こらなかったか」と問われ、
「起こらなかった」と明言。「人命より性欲を優先させたのか」と聞かれると「そうだと思う」と答えた。
起訴状によると、君野被告は26年9月11日午後3時半ごろ、同区の路上で、
女児に「絵のモデルになって」などと声をかけ、
自宅に連れ込んだ後、女児の首をロープで絞め、包丁で刺して殺害。
同月16日までに女児の遺体を包丁で切断、自宅近くの草むらに遺棄したとされる。
(産経 2016.3.6)